悪玉物質「AGE」予防

活性酸素や病気、そして糖尿病の合併症の原因にもなっている元凶物質は「AGE」です。終末糖化産物と呼ばれる物質です

AGEの少ない食事を心がける

AGEは体内で作られるほかにも食品からも取り込まれてしまう。特に高加熱食品にはAGEの含有量が多い。

血糖をしっかり自己測定することが大事

神経障害・腎症・網膜症という糖尿病の三大合併症を防ぐには、合併症を招く原因となる猛毒「AGE」が体内で増えるのを抑、え、AGEを食事でとらないようにする「AGE減らし」が必須となります。

糖尿病の合併症についてはこちら。

体内でのAGEの増加を抑えるには、まず高い血糖値をできるだけ低く保つのが肝心です。

AGEは、血液中に過剰になって行き場を失った糖が血管や皮膚のコラーゲン線維に付着して変質を起こし、算出される物質です。 そのため、血糖値の高い状態が続くとそれだけでAGEも産出されやすくなります。

高い血糖値を低く保つには、米・パン・メン類などの炭水化物や飴、チョコレート、ケーキのように砂糖がふんだんに上がる糖質の摂取を制限した「糖質制限食」の食生活が必要です。

糖質制限食はこちら。

また、高い血糖値を下げるために私が糖質制限食と併せてすすめているのが、血糖値の自己測定です。

血糖値の変化には個人差があるので、自分の血糖値の細かな動きを知るのは、血糖コントロールにおいて欠かせない習慣です。医師まかせではなく、自分で血糖値を確認するという積極的な姿勢が、血糖値の自己管理の重要なポイントです。

刺身やサラダなど生で食べるものがよい

体内でのAGEの増加を抑えるには高血糖の改善が肝心ですが、合併症を防ぐにはそれだけでは十分といえません。高血糖の改善と並んで重要となるのが、食事でとるAGEを減らすことです。

食品のAGE量は調理法によって変化し、特に焼く・揚げるといった高温で加熱する調理法では、食品のAGE量が爆発的に増えるのがわかります。

その一方で、蒸す・ゆでるといった、比較的低い温度で調理する方法ではAGE量はそれほど増えません。

生の鶏肉90グラムを油で8分間揚げた場合ではAGE量が10倍近くも増えるのに対し、1時間煮た場合ではAGE量の増加は1.5倍ほどにとどまります。

こうしたことから、加熱調理をする場合には、AGE量が比較的増加しにくい蒸し料理やゆで料理にし、焼いたり揚げたりといった高温で加熱する調理はさけてください。また、生で食べられる刺身やサラダなどを積極的に料理のメニューに加えるのも、体内に取り込むAGEを減らす方法としておすすめです。

ちなみに、肉や魚を高温で焼いたときに発生する焦げにはAGEが高濃度で含まれます。焦げは発ガン性が高いことも知られているので、必ずさけて、食べないでください。

調理法の工夫がAGEを減らす

なお、AGEに対してあまりに神経質になりすぎて、AGEを含んでいる食品は絶対食べない、というスタンスに立つのは現実的ではありません。というのも、程度の差こそあれ、AGEは多くの食品にもともと含まれているからです。

食品にもともと含まれているAGEの含有量を気にしすぎると、食べられる食品が非常にかぎられてしまい、食事の献立が考えられないという事態に陥りかねません。特に、糖質制限食も併せて行う場合ではなおさらです。

また、AGEを気にしすぎてかぎられた食品ばかりとっていると、AGEを減らす働きが備わわっている栄養素が不足し、逆にAGEを増やす危険がないともいえません。

例えば、牛肉を食べるならAGE量が格段に増える焼き肉ではなくて、増加量が少ないしゃぶしゃぶにする、魚を食べるならこんがり焼くのではなくて刺身で食べる、というふうに、調理法の工夫でAGEの摂取量をできるだけ減らすという発想も必要だということです。

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