悪玉物質「AGE」予防
活性酸素や病気、そして糖尿病の合併症の原因にもなっている元凶物質は「AGE」です。終末糖化産物と呼ばれる物質です
活性酸素の影響でもAGEは増加する
高血糖状態が続くこと、AGEを多量に含む食品をとることのほかにも、体内にAGEを増やす原因があります。それは、喫煙と紫外線です。
喫煙、紫外線もAGEの原因になるのでいますぐ禁煙
くわしいメカニズムについてはまだ明らかにはされていませんが、万病のもとになるとしてその害が問題視されている活性酸素がAGEを増やすことは明らかにされています。
たばこの煙や太陽光線に含まれる紫外線は、いずれも体内に活性酸素を生み出す大きな原因となります。
健康な人であれば、もともと体内に備わつている活性酸素除去作用や、食べ物から摂取した抗酸化成分の働きによって体内で発生した活性酸素は除去されます。しかし、糖尿病の方は、生体防衛機能が低下しているため活性酸素を除去できません。
禁煙外来もある
こうしたことから、AGEの増加を防いで、合併症の発生を阻止するためには、禁煙と紫外線対策が不可欠です。現在、糖尿病を患っている人で喫煙の習慣がある場合は、すぐに禁煙することを強くおすすめします。実際、タバコを吸うとわずか30分であっというまに体内にAGE が増えることが確認されています。
ただ、みなさんの中には、長年、たばこを吸いつづけているので、自力で禁煙を達成するのが難しいという人もいるでしょう。今は、病医院で専門の医師が禁煙達成をサポートする「禁煙外来」が全国的に広まっています。禁煙外来での治療には健康保険が適用され、経済的な負担も少なくすむので、こうした専門の治療を利用するのもいいでしょう。
また、自分はたばこを吸わないという人も、家庭や職場など身近なところに喫煙する人がいる場所は要注意です。というのも、AGEは他人が吸っているたばこの先端から出る副流煙を吸い込んでも体内に増えるからです。糖尿病の患者さんは、喫煙している人がいる場所には近づかないことが大切です。
次に紫外線対策です。日差しが特に強い、吟の時期は、外出時に必ず日傘・帽子・サングラス・手袋を着用したり、日焼け止めクリームを塗ったりして、できるかぎり日焼けを防いでください。
特に、紫外線の書から肌を守るメラニン色素がもともと少ない色白の人は、紫外線を浴びることでAGEが発生しやすいと考えられるので、念入りに紫外線対策を行いましよう。