ハーブ製品とサメ軟骨は、代替医療としてガン予防に使う

ハーブ製品とサメ軟骨

ハーブ製品とサメ軟骨は、代替医療

欧米ではガン治療にハーブ製品がよく使われています。これはPC-SPESと呼ばれるもので、「前立腺ガンに希望のある」というラテン語の頭文字をとったものです。

内容はキク、カンゾウ、バナックス(朝鮮人参)、いくつかの漢方薬などが含まれています。前立腺ガンを対象にした信頼すべき研究によると、PC-SPESを摂取すると前立腺特異抗原が低下、ガンの転移が改善、痺痛が緩和し、生活の質が上がるという報告がなされています。

PC-SPESにはエストロゲン様の作用があることが知られいます。 そのため副作用として、血栓、乳房の庄痛、腫脹、性機能障害、顔面のほてり、浮腫、体毛の減少、高中性脂肪症などが報告されています。

今までの研究では、ハーブは抗ガン作用があり、有効らしいという結果が得られています。問題はハーブ製品に混在する夾雑物が副作用を起こすこと、またこれを除去するのが難しいことです。ワーファリンという出血を起こす物質が混じっていて、出血の症状を示すことも多くあります。そのために米国の学界は、これらの爽雑物を除く方法が確立するまでは、使用を見合わせた方がよいと勧めています。

また、ガン治療に比較的よく知られている物質にサメ軟骨があります。サメの軟骨 | ガン患者に評判の健康食品ではサメ軟骨は血管新生を抑制する作用があることが知られています。

ガン細胞は急速に増えるので、その栄養と酸素を供給する血液が必要になります。それまであった血管はガン以外の組織の需要を満たすためだけに使われていますから、ガン細胞は血管を新生させる因子を出し、自分の周りに血管を張り巡らそうとするのです。このとき、血管新生を抑制すると、ガンは餓死してしまうので、ガンの増殖を抑えることができるのではないか、というのが今の学界の考えです。

ですから、多くの薬が血管の新生を抑制することを目的につくられています。ところが、今までの臨床研究では、経口投与したサメ軟骨が、種々の進行ガンの治療に有効だったというたしかな証拠はありません。ではまったく効果がないのかというとそうではなく、通常の治療法で効かなかった腎細胞ガンの患者にサメ軟骨を大量に与えると生存期間が有意に長くなるという報告もあるのです。

このように通常の治療で効果がなかった進行ガンに効果があったことから、もっと早期に治療をすれば、もっと効果があったのではないかという意見が出されています。さらに大事なことは、サメ軟骨にはあまり副作用がないということです。一般的な胃腸症状において有害作用は少ないと考えられ、希望する者に投与してもよいというのがガン学界の意見です。

ハーブとサメ軟骨は、いわゆる代替医療の例ですが、そのほかにも多くの代替療法が目下検討中です。それも、かなり有名な米国の大学で研究されていることが分かります。米誌の全米ベスト病院ランキングで連続して1位だったジョンズ・ホプキンス大学では「祈りがガンに効果があるかどうか」という研究まで行なわれています。つまり米国では民間療法も無視せずに研究対象にしているということです

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