血栓症を防ぐ生活習慣と食習慣
血栓症について、血栓予防について、そして血栓症の治療について、現代人は目を背けることができない状況になってしまいました。血栓症に関する昔からの云われ、そして治療に関する情報、食習慣に切り込んでいます。
緑茶、たまねぎ、唐辛子でアンチエイジング
緑茶には、ガン以外の痛気予防に大きな効果があります。それは、緑茶の成分であるビタミンCとカテキンによる作用です。
人間の体は酸素を使って生きていますが、酸素には毒性もあり、活性酸素とかフリーラジカルと呼ばれる、非常に酸化力の強い原子、分子が作られます。これにより体の成分が酸化されると、機能を失ってしまいます。
つまり、体の成分の酸化が、老化や病気の原因だといわれているのです。さて、緑茶にはビタミンCが多く含まれているので、抗酸化、老化防止に役立つと考えられました。さらに、ビタミンC は血管壁の老化、動脈硬化を防ぐとされていました。もうひとつの因子は、カテキンです。カテキンやタンニンは、ポリフェノールに属します。
フランスやベルギー、スイスに住む人々は、他の西欧諸国の人たちよりもチーズやバターといった乳脂肪、肉類、フォアグラなどの動物性脂肪を大量に摂取しているにもかかわらず、心臓病の死亡率が低い。という説を打ち出しました。
そして、「彼らが日常的に飲んでいる赤ワインが原因ではないか」と考えたのです。赤ワインに豊富に含まれるポリフェノールを摂取すると、動脈硬化や脳梗塞を防ぐ抗酸化作用、ホルモン促進作用がアップすると発表したのです。
この発表をきっかけに、日本でも赤ワインブームが起き「ワインは健康によい。心筋梗塞を予防する」などといわれたのです。
緑茶にはカチキンとビタミンCが豊富に含まれるので、お茶を多く飲むことは血栓予防として勧められます。ここではカテキン摂取と心筋梗塞の発症率に関するオランダの研究例です。
しかし、カテキンは心筋梗塞に効果がないという別の報告があることも付け加えておきます。また、たまねぎには硫化アリルが入っています。これは血小板の活性化を抑制し、血小板がべたべた付着するのを防ぎます。面白いのは、たまねぎを加熱すると、次第にコレステロールや中性脂肪を下げるように作用することです。同時に硫化アリルは血栓を予防する物質に変わってゆくのです。 また、たまねぎは血圧を下げる作用もあり、血管をしなやかにしてくれます。たまねぎの血液さらさら効果は、かなり昔から言われていますが効果は抜群です。たまねぎに酢を加えた「たまねぎ酢」ならさらに効果倍増です。
食事の最初に食べる「酢たまねぎ」のたっぷり有効成分がしっかり効く、高血圧、糖尿病、高脂血症、便秘、動脈硬化などなど
たまねぎを切ると涙が出ますが、これは硫化アリルの作用です。しかし、最近のたまねぎはあまり涙が出ないような種類になっているので、血栓予防の効果は低くなっています。硫化アリルは水溶性なので、水にさらすと溶け出してしまいます。
ですから、水洗いは短くして、2 、3分過熱して辛味を除きましょう。また硫化アリルにはビタミンの吸収を促進する作用もあります。ビタミンB1は水溶性なので、数時間で尿中に排出されてしまいますが、硫化アリルといっしょに摂るとB1の構造が変わり、体内にとどまる時間が長くなるのです。
その他、たまねぎにはグルタチオンに似た物質が入っています。グルタチオンは肝臓の解毒作用を高めたり、造血作用を持っているので、肝臓機能が衰えているときや二日酔いで早くお酒の分解産物を外に出したいときにはたまねぎを食べるとよいのです。
また、唐辛子に含まれていて、辛味を出すカプサイシンは、韓国料理の健康増進機能を語るときに定番のように出てきます。カブサイシンはβカロテンと似た赤い色素です。
βカロテンより水に溶けやすく、非常に強い抗酸化力があり、老化を防止します。悪玉コレステロールは酸化されないと血管壁に入らないのですが、カブサイシンはこの酸化を抑え動脈硬化を予防するのです。