血栓症を防ぐ生活習慣と食習慣
血栓症について、血栓予防について、そして血栓症の治療について、現代人は目を背けることができない状況になってしまいました。血栓症に関する昔からの云われ、そして治療に関する情報、食習慣に切り込んでいます。
ホタテ貝を食べて心筋梗塞を予防
タウリンは、今もっとも注目されている栄養成分といってもよいでしょう。タウリンはアミノ酸に似ていて、「アミノ酸の一種」という人もいます。
タウリンで肝機能を強化するにもあるとおり、タウリンは魚介類に多く含まれています。海に生きている動物は、海水を取り込み、その中の塩分を除いた水を体に供給しています。つまり、ナトリウムやカリウムを取り込んだり、排出したりして生きているのです
この役割をするのがタウリンです。タウリンは心臓の筋肉の活動を高めます。また血圧を下げる作用もあります。肝臓にも働きかけ、肝細胞の再生機能を高め、胆汁酸の分泌を促すことで、肝臓の機能を高めるのです。
このため動脈硬化、心筋梗塞を防ぎ、コレステロールが原因の胆石を予防する効果があります。魚介類の中でも、特にホタテガイはタウリンを多く含んでいます。夏場のホタテガイには1匹につき4400mgくらい含まれていますが、冬場になるとなんと1gも含まれています。
ホタテガイは、ストレスの調節機能や血圧下降作用を持つマグネシウムも多く含んでいます。エビ、カニ、昆虫などの殻の部分にある不溶性の食物繊維がキトサンです。消化されないので腸まで行き、いわゆる善玉のビフィズス菌を増やします。キトサンは肝臓の解毒作用を高め、コレステロールと結合して腸から外に出す作用もあります。
普通、エビやカニの殻は食べられませんが、サクラエビの殻は食べられるので、キトサンだけでなく、その他のミネラルの供給にも優れています。女性はどうしても骨粗鬆症になりやすいのですが、サクラエビにはシラスに勝るカルシウムが含まれています。
サクラエビ30gくらいで、1日のカルシウムの所要量である300mgを摂取できるのです。キトサンはサブリメつくだにントとしても売っていますが、サクラエビや小エビの佃煮などに入っているので、わざわざサプリメントで摂る必要はないといわれています。
抗酸化力の強い物質の中で注目されているのが、アスタキサンチンです。 サケ、マス、エビ、カニに含まれる赤い色素です。サケやマスの身が赤いのはアスタキサンチンのおかげです。アスタキサンチンはβカロテンのように、体内で必要に応じて、ビタミンAに変わります。アスタキサンチンの抗酸化力は、ビタミンEの500~1000倍ともいわれます。
アスタキサンチンは血液から脳内に入ることができるごく少ない物質のひとつです。脳の老化、アルツハイマー病は脳細胞の酸化が原因だといわれるので、アスタキサンチンは認知症に効果的です。